神さまのいない日曜日 (富士見ファンタジア文庫)
2010年1月28日 読書 コメント (2)神様は月曜日に世界を作り
―――そして日曜日に、世界を捨てた。
ファンタジア大賞『大賞』受賞作、読了。
いと播きです。
滅多に出ない"大賞"受賞作だけあって、さすがに名作でした。
読後の余韻が凄い。
舞台は「神様に捨てられてしまった」世界。
十五年前、神様は突然人の前にあらわれて言いました。
「あの世はもはや満杯だ。この世もすぐに行き詰まる。ああ失敗した」
彼らが神様に会ったのは初めてのことでした。
その初めての言葉が、別れの言葉だったのです。
その日から人は生まれず、人は死ななくなりました。
既に未来は無く、死者は闊歩し、緩やかに破滅へと向かう世界の中で唯一の救いが『墓守』の存在でした。
死してなお死に切れない死者を、完全に葬り去ることの出来る唯一の存在。
『墓守』の少女・アイがひっそりと暮らす村に、人食い玩具<ハンプニーハンバート>と呼ばれる酷く美しい少年が訪れるところから、物語は軋みを上げながら転がり始めます。
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既になかなかダークな世界観ですが、序盤から大分凄いです。
むしろ滅茶苦茶w
なぜそうなる。
あまりに強引過ぎる展開に困惑させられるものの、しかし気が付けばいつの間にか物語に引き込まれているこの巧妙さ。
これもひとえにヒロイン・アイの明るさと芯の強さによるものでしょうか。
実に見事です。
やや<ハンプニーハンバート>のキャラクターにブレがあったりはしますが、一気に読み進めてしまい読後にはしばし呆然。
流石に富士見の大賞はハズレ無し、といった感じでした。
いやしかし、神様のいない世界には相応しい結末だったとはいえ、発作的に完全無欠のハッピーエンドを読みたくなって来ますな・・・・・w
あ、ちなみに蛇足ですが、ヒロインは『封印解除(レリーズ)!』と叫んだりはしませんのであしからず(ぇぇー
コメント
私も昨日チラシで、このマンガが気になって検索していましたら、ここに着きました。面白そうですね。
レリーズ(笑)。その本の全巻持ってます。
乱文失礼しました。(中2女子)
『神様のいない日曜日』おススメですので是非に。
ちなみにレリーズは一巻も持ってないのですが、全巻読みました。
妹が持っていたので。という言い訳です(ぇぇ